ソーラーパネル(太陽光パネル)のリサイクルと廃棄処分の問題点について
こちらのページでは太陽光パネル(ソーラーパネル)のリサイクル、廃棄費用などの問題点についての説明を掲載しています。
太陽光パネルのリサイクルについて
リサイクルのメリット:
太陽光パネルにはアルミニウムや銀などの価値のある金属が含まれいます。このような資源になりうる素材を効率的にリサイクルすることで新たな製品の製造などに利用する事ができます。
リサイクルの問題点:
太陽光パネルのリサイクルには、素材として使用されているセル・EVAとガラスの分離が困難などの技術的な課題があります。また、国などのリサイクルの為の基準となる制度がまだ整っていないという問題もあります。
リサイクルの必要性:
現在、設置されている太陽光パネルの寿命は一般的に25~30年とされており、2030年代には大量の太陽光パネルが廃棄されると予想されています。これにより、産業廃棄物の最終処分場が逼迫する可能性があります。
リサイクルの現状:
多くの企業が太陽光パネルのリサイクルの可能性について様々な角度から取り組んでおり、主な方法としては、アルミフレーム、ガラス、有害物質が含まれる素材ごとに分離し、再資源化を進めるという方法になります。
リサイクルの法的な規制:
法的には現在も太陽光パネルは産業廃棄物として分類されており、家電リサイクル法や廃棄物処理法などの法律によって廃棄方法が規制されています。
以上のように、太陽光パネルのリサイクルは、環境保護と資源の有効利用の両方の観点から見て非常に重要ですが、技術的な課題や制度的な課題も存在します。
これらの課題を解決するためには、技術の開発や法的な制度の整備、変更が必要となります。
現在、太陽光パネルのリサイクル技術は、以下のように進化しています
技術開発:
NEDOによる『太陽光発電リサイクル技術開発プロジェクト』が平成26年度から平成30年度の5年間、計10.2億円の費用をかけて実施されました。
このプロジェクトでは、太陽光発電の普及に伴う将来における大量の廃棄物としての太陽光パネルを適正に処分する為の技術・システムを確立することを目的としています。
特許出願:
国内での太陽光パネルのリサイクル技術に関する特許出願は現在80件であり、出願者は39者(企業・個人、団体など)となっています。
出願技術は出願者、出願日、技術方式、特許化、製品化という分類でチャート化されています。
技術の実用化:
最近の報道やインターネット上の情報などにおいて、太陽光パネルのリサイクル技術が開発され実用化が進んでいるというニュースを目にする事が多くなっています。
海外展開:
海外への出願状況という点に注目してみると申請が確認できたものは僅か5件となっています。リサイクル装置を製造している企業は中小企業も多く、国内市場をターゲットにしていると考えられます。
以上のように、太陽光パネルのリサイクル技術は進歩していますが、まだ課題も多く存在します。これらの問題を解決するためには、技術の開発や法的な制度の整備、変更などが必要となります。
廃棄費用について
太陽光発電モジュールの廃棄費用は、いくつかの要素によって異なります。以下に廃棄費用の目安の一部を示します。
一般的に太陽光パネル1枚あたりの処分費用は約5,000円とされています。
屋根の上などに設置し、屋根から太陽光パネルを取り外す際の足場代を含めた撤去作業費用は約10万円程度になります。
取り外した太陽光パネルは1枚当たり約1,200円で回収し、それに加えて距離に応じた運搬費がかかります。パネル20枚だと運搬費トータルは約5万円くらいだと言われています。
出力10kW未満の住宅用太陽光発電施設の太陽光パネルの撤去および廃棄物処分には、約15万円程度の費用がかかるとされています。
▲不法投棄されたソーラーパネルの山
尚、これら費用はあくまで目安の為、具体的な費用は業者や設備の規模、地域などにより大きく異なる可能性があります。
また、あまりに安すぎる業者には注意が必要で、不法投棄など適切な処理が行われていない可能性があります。
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